三種の神器?
1.単語
2.構文
3.背景知識
どうもこれが医学部学士試験でも一般的なようです。しかも、一般大学入試用の単語集やら受験参考書で勉強しているということに驚き、あきれています。
そもそも、当スクールでは受験参考書の類で勉強することの非効率性を指摘し、『原典主義』を薦めてきました。
最難関の国公立や私立大学の入試でも、原典を読むことが合格への近道なのですから、医学部の学士編入試験ではより当てはまるのです。
なぜ、「単語」「構文」「背景知識」ではダメなのか!
一言で言えば、いつまでたっても「借り物」による「はめ込み作業」に終止する場合が非常に多いからです。
単語についていえば、自分の覚えている単語の「日本語訳」を当てはめて、「この単語は○○と言う意味なのにうまく訳せない」となってしまう。逆にいうと「○○○という英語の単語の意味が分からないから訳せない」と不平をこぼすのです。さらには、「単語も構文も分かった!」という答案をチェックしてみると自己矛盾に陥っている。
結局、いつまでたっても読み手の主体的な読みになっていないのです。読む、という行為は、まず絶対的に読み手が対象の文章に対して客体化、つまり受身に徹することからはじまります。そのの究極の受動の姿勢をへてはじめて、主体的な読みが可能になるのです。一見矛盾した響きに受け取られますが、読む、というのはそういうことなのです。
「この単語で僕の知っている意味これ(実は単なる訳語の一つ)だ」といって、それを後生大事にとらわれているうちはまず決して英文は読めるようにはならない、ということです。デフォルメしていますが、自分の姿勢がこの範囲でないかどうかは冷静な目で確認してみてください。
Web講座のビデオクリップで、Harry Potterを題材にして、客体としての読み手になる準備作業の説明をしました。客体化して主体的な読み手になる、ということは、理屈でわかるものではなく、訓練を通してしか実感できません。
もちろん、辞書を引けばどんな英文でも理解でき、その理解を他の人がわかるように説明できるような人には不要な話です。そういう人は単語を覚えればそれでよいでしょう。そういう人はもともと下地があるのです。
以下、間単に。
2.構文
「構文分析ができないと読めない」という人がいます。僕などは何十年も「構文」などを意識したことはありません。高校時代にやった「くじら構文」などは、どんなものだったかすっかり忘れています。しかし、前から英文を読み砕いてゆけば理解できるし、書くときには使いません。
少なくても「構文」を意識して頭をひねっているようでは、英文全体の内容把握が求められる医学部学士入試に最終合格するのはほぼ不可能だと思います。
3.背景知識
背景の知識は確かにある程度必要です。しかし、それが受け売りの知識では、そのテーマが扱われている英文を読んでいても活かせないでしょう。「知っているテーマがでた」というぬか喜びで終わってしまいます。そのテーマについて自分なりに問題意識をもって、常に考えることが必要です。
当スクールの姿勢は、
1.単語 →「訳すな!」「単語集は捨てるべし!」
2.構文 →「構文分析するな!文章は前から順番に読み砕くべし!」「日本語の説明たっぷりの受験参考書は捨てるべし!」
3.背景知識 →それぞれのテーマについて「英語で自分の考えをまとめる習慣をつけよう!」
こんなところです。
あろ3ヶ月で、医学部学士編入試験が始まります。「後は単語だ!」と思っている人は、「あとは単語をやることくらいしか思いつかない」絶望的な状態だと思って、自分の英語力をしっかりチェックしてください。
無料Web講座参加者に対しては、月一度「確認テスト」を送り、おくっていただいた解答にはコメントをつけて返送しております。4月の課題は3月25日頃に発送する予定です。3月の課題は、東海大学の学士編入試験の英文をもとに設問をくわえたものでした。
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