この2年間、これまで以上に医学部学士編入試験の英語受験指導にかかわり以下の感想をもしました。
医学部学士編入ではどのレベルを英語力が求められるか、という点では旭川医大と鹿児島大の問題が基準になると思います。
まず、英語としても、内容としても、また設問についても試験問題としてよく練られていると思います。これから学士編入を目指す人はまずチェックすべきでしょう。
1.英語自体のレベルとして標準的であること。文法・語法的には基本事項のワクをでない(『ハリーポッター』シリーズレベル)
2.英語の基礎力をベースに英文の流れをしっかり読み込むことができるかを問うている。
3.内容的には、旭川が医学を志すものの問題意識を、鹿児島は論理的な思考力をそれぞれ中心にすえて設問設定がされている。
4.旭川の課題英作文は、基本的な作文力があれば対応可能で、特に論文式の英語ではなく、作文調の作文を求めていると思える
5.よりよい試験問題を作ろうという真摯な姿勢が両大学には感じられる。
6.その2大学の問題をクリアできれば、他の大学の問題も射程に入ってくると思われる。
以上の点で、英語の基礎力、医療・医学関連の素養、一定の論理的思考力があれば対応可能だと思われます。
これのレベルの文法・語法がクリアできないと気になるとは思いますが、基礎だからといって、基本事項を学ぼうと参考書を取り組んでも意味がありません。まず、両大学の問題をどれかひとつを暗記してしまうことを進めます。一つできたら二つ暗記してください。そして、同時にNarureやNEJMあるいはScienceの記事をどんどん読み進んでいってください。確認の文法・語法学習ではなく、記事や論文を読みながらの実践的文法・語法学習が求められるのが医学部学士編入試験です。
両大学の問題については、音声による詳細が解説を予定しております。
それまでに今年受験した方も また来年度受験を予定している方(問題を入手して)は、問題を解いておいてください。なんとなく解説を聞いてもほとんど意味がありません。最近大学受験を経験した方の中には、問題を解く前に解説を聞いたり、読んだする勉強方法が広がっているようです。こういう勉強方法は結果的には非常に効率が悪いのでこの際「手を切って」おくことをお薦めします。
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