それだけTOEICが標準になっているのでしょうが、問合せなどでTOEICのスコアを知らせてくれる人が多いです。しかし、医学部学士編入の試験の英語力、あるいはどれだけ英語が読めるか、という点ではTOEICのスコアは判断基準としてほとんど利用できません。
例えば、巷では850位だと結構威張れるのでしょうが、きちんと英語を読む、という点から見れば、「読めない部類」、という印象しか持てません。
以前、それほど難しくない英文も読めないのに英検準一級、という高校生がいました。どんな勉強をしてきたかを聞いてびっくり、まともに英文を読むことを省いた「対策」講座で頑張った、ということでした。
「TOEIC難民」も基本的には、同じような「対策」の延長線にあるのでしょう。ただ、TOEICの場合は、ある程度海外で生活体験があれば、850程度はとれる場合が多々あります。しかし、4~5年海外に勉強したからと言って英語が読めるわけではない。そうすると「留学経験者難民」もあふれている、という現実も当然出てきます。長年高校生の留学に関わってきたある高校教師が、留学に猛烈に反対していました。納得です。
ここまで言えばある程度察しがつくと思います。留学しても読めないと「難民」になる、ということです。
「読める」ということがやはり重要なのです。読めさえすれば、たくさんの英語に触れることができるので、当然英語に慣れているわけです。だから、どんな検定であろうと、ある程度計画的に対策を立てれば、それなりの結果でる。TOEICで言えば、900点越え、ということでしょう。ただ、実際にビジネスに携わっている当スクールの出身者に言わせると、「満点でも(本人は950弱)、実践ではよちよち歩きレベル」と言っていました。
参考になると思うのですが、この当スクールの出身者は、高校時代から英字新聞を丹念に読んでいました。父親が通勤で不定期に購入して、読み終わった英字新聞をです。いつもぼろぼろになった新聞を読んでいました。彼は、大手の製造系の企業で、海外営業の部署に配属され、会社から言われてTOEICに取り組んだようです。入社試験で英語は2番。入社1年後のTOEICのスコアは一番だったそうです。
「TOEIC難民」にならないためには、どんどん読むことです。当スクールでは、この「読む」ための独自の訓練メッソドで訓練しています。TOEIC対策の問題集、単語集でやっていてはそれなりの結果、つまり「TOEIC難民」、中途半端なスコア、読めない英語力、ということにしかなりません。
医学部、医学部学士編入試験を受験する人で、英語力アップが必須の人も、参考書、単語集、予備校に言っている人はテキストについている和訳、解説、解答をまずは捨て去ることから始めてはどうかといつも提案しています。そして、なにより、Natureなどのニュース記事などをどんどん読み込むことです。そして、その読みが速読かつ精読に至れば、しっかりした英語力になり、入試も、TOEICもよい結果がえらる、ということになります。(ただし、和訳を見ながら解答を作る練習をするという予備校もあるようなので、判断は自己責任でお願いします)
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