伊豆地方ではイルカを食べます。
東伊豆の川奈や富戸で秋になるとイルカを入り江に追い込み捕ります。この季節になると魚屋には切り身が10円くらいで売られていました。これを母親が買ってきては煮て食べされてくれたものです。学校でも給食にでました。昔は、鯨とイルカは我々にとっては貴重なタンパク源でした。同時に秋の風物詩でもあったのです。
三島に来て、偶然立ち寄った「村の駅」という観光施設に先日イルカが切り身で並んでいました。
http://www.muranoeki.com/tenpo/index.html
買い求めて、煮て食べました。最後に食べたのが1980年頃だったと思うので30年ぶり、ということになります。
和歌山県の太地町では今でもこの漁があるようです。
これを取り上げて、第82回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞をとったのがThe Cove[DVDはR1]。
http://www.amazon.co.jp/Cove-Sub-Ac3-Dol-DVD/dp/B002PLMJ74/
まだみていないでなんとも言えませんが、伝聞の話から判断すると「無知」からの受賞のようです。
The Coveの制作者たちは、米国のキハダマグロ漁を是非取材してみてはどうだろうか、と思っています。あくまで推測ですが、キハダマグロを捕る際にイルカを混獲してる可能性があります。これをどうしているのでしょうか?市場には出さないでしょうから、捨てているのでしょう(「海洋哺乳動物保護法」があるので建前上はイルカを混獲しないようにしているようですが)。もったいない話です。捨てずに食べ、その分「養殖」肉を食べる量を減らすことが、いかに環境にやさしいか!キハダマグロを捕る際に一緒にとれば、効率もよくなり、余計な舟の燃料を使わずにすむのでは。
イルカも鯨のように調査捕獲をして、どの程度生息しているかを調べてみるべきでしょう。漁業関係者からは増えすぎている、という声を聞くことが多々あります。
地球環境を守るためにイルカや鯨を食べる、というあり方が今後クローズアップされてくるように思います。その意味では、調査捕鯨を妨害する「シーシェパード」やThe Coveは良い話題作りをしてくれました。
最後になりましたが、食べ方を紹介しておきます。
1.適当な大きさに切る(写真参照)
2.湯通して鍋に
3.酒、みりん、醤油、ショウガを入れ馴染ませる
4.沸騰したら弱火にして煮込む。
5.冷ましてからの方が食べ易いかも
これ以外にもいろいろ食べ方はあると思います。
4/12補足ですが、スーパーでも売られていました。ただ、一切れ300円以上とかなり高い。ちなみに「村の駅」では一切れ100円でした(上の写真は5切れを適当な大きさにカットしたものです)。このあたりでは今でもよく食べるのか、とれとも最近また食べるようになったのか?