「AO入試「いい学生集まらぬ」 廃止・縮小の大学相次ぐ」(朝日)
http://www.asahi.com/national/update/0909/OSK201009090069.html
という記事がありました。
「今更・・・!」というところです。
当スクールでは、「AO入試」「推薦入試」は受験生のためのものではなく、大学側の経営上の問題、つまり金儲けのための事情であると、以前から指摘してきました。
単純に考えて、受験料を二回、三回に分けて取ることができます。また、「ひょっとして受かるかも」ということで、あまり勉強しない受験生、試験で入るのは無理、という受験生が受験するのです。ですから、受験生を集められれば、大学側にとって金になる制度、ということになります。
ところで、以前からいろいろな種類の「推薦入試」というものがありますが、高校入試の「内申重視」ということが下地にあって、まず「推薦で」というのが高校生やその親の発想としてすっかり定着してしまっていました。この焼き直しが「AO入試」と言えると思います。
ただ、受け入れる側が本気でよい学生を入学させようという意志があれば、よい制度、ということも言えます。しかし、勉強をしたい受験生ではなく、勉強したくない、楽に入試をとっぱしたい、勉強がうまくできない、といった受験が受験していることは容易に想像できます。そんなかで「ダイヤモンドの原石」を見つけるのは難しいだろうし、試験官を務める教員もうんざりしながら職務を受け流している、というのが現状ではないでしょうか。
一方、学生集めに四苦八苦している一部の私立大学では、「勉強しなくてもユニークな学生を」ということであれば、有効な制度でしょう。しかし、しっかり勉強して、大学に入らなければ、その先がないです。
単なる受験勉強だけでなく、様々な勉強をして、しっかりした学問の基礎作りをして大学を目指してほしいものです。英語が読めない、使えない状態で大学に入学しても、そのまま卒業はできます。しかし、それではあまりに視野の狭い人生しか見えてこないのではないでしょうか。
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