水上の湧水も豊富、桜川から流れる水路も勢いよく水が流れているのに、佐野美術館あたりから御殿川の水量が極端に少なくなって、もう数か月。
この上流、佐野美術館の裏あたりで、せき止めて、「新谷線」の下の暗渠の水路にながしていた。
なんだろう、と思っていたが、大場川との合流地点から少し上流で河川工事をしていることが原因のようだ。
御殿川は水上からすぐのところに水門があり、昔からここで水量を調整していたという。このあたりの話はいろいろ伝わっていて、興味深いものがいくつもある。
小出省吾さんの『ジンタの音』には、この水門から下流、主人公の家(竹林寺[現在の市役所あたいり])から西にいって、御殿川までくるとそこには石の板を渡した石橋が出てくる。水量が多いとこの橋が水をかぶり、ここで子供たちがよく流されて大騒ぎになることがよくあったことが描かれている。ここで流されて、すぐに助け上げられないと、下流のS字カーブのところまで一気に流されてしまったという。それほど御殿川は水量が多かった(市内を流れる水路で一番)と。
おそらく、小出省吾さんがいうS字は以下だろう。
ここから、流れが大きく左に曲がっている。ここに淵ができていて、ここまでこともが流されてきて見つかるのだ、という。ただ、その時には、もうこの世の人ではなくなっている、と。
まあ、そんな水量の多かった昔に比べるとずいぶん水量が少ない。ただ、せき止めなければ、このあたりで昔の風景が感じられる川の流れを見ることができるのかもしれないが・・・・残念。
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