「クマゼミ」が関西方面で大量発生をして、被害が多数報告されている旨の報道がありました。Natureでもこの問題を取り上げています。短い記事ですが、有料記事です。全文は以下のリンクから入り、定期講読の手続きをすれば読むことができます。
数行引用します。
..., they have been punching their one-millimetre-diameter ovipositors into the cables and laying eggs. In at least 1,000 cases over the past two years, the cicadas have either severed the cable or opened up a hole, allowing water to seep in.
ovipositor=産卵管.
「分詞」の特徴的な使われ方を説明します。
まず、分詞が現在完了で使われていますが、前文
は「現在完了進行形」、後の文は「現在完了形」です。同じ「完了形」であっても「進行形」であるかないかはどの点に違いがあるのでしょうか。動詞が動作動詞か状態の動詞か、という場合もありますが、ここではともに動作動詞です。この問題が不明である場合、すぐに文法の参考書をあたるのではなく、後の文にIn at least 1,000 cases over the past two yearsという記述があることに注目して考えてみましょう。
次に、
, allowing water to seep in.
はどうでしょうか?allowingはどういう役割をになった分詞でしょう。
なお、allow+O+to(do)ですが、allow=許可する、と覚えている人は、ここの意味まで来ないでしょう。基本的な動詞は「訳」ではなく、語法から覚えるように心がけましょう。
記事情報:
Flying insects threaten to deafen Japan
Cicadas cut off Osaka's citizens from their Internet connections.
29 August 2007
http://www.nature.com/news/2007/070827/full/448977a.html
余談:大阪では大量発生した「クマゼミ」ですが、関東では少ないです。横浜ではひと夏にその声を聞けるか聞けないかの程度、東京ではほとんど耳にすることはありません。ここは横浜の南に位置する「金沢文庫」というところで、「称名寺」というお寺(ここに金沢文庫があった)で、大木があります。こういう木の上の方でクマゼミは鳴くことがあります。しかし、生まれたときからこの地に住んでいる50代の人にきていても、子供時代からほとんど見たり、採ったりしたことはないそうです。最近偶然気が付いたのですが、人工的に「八景島」という島があり、ここで2年続けて採取できました。高い木がないので何とか採ることができました。なぜ、この「島」だけ比較的多く生息しているのかはわかりません。土や樹木とともにもちこまれたのではないかと想像しています。ここいいる他のセミは、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミです。先に称名寺では耳にしたことがあるヒグラシについては、八景島では確認できてきません。
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