美波:あなたに出会ってからもう15年たったんだね。・・・その年月を愛しく思っているけれど、私は前を見て生きてゆく・・・。
美波:私は一人で新しい時間を歩んでゆく・・・
という決意をし、真由美たちと別れて生きることにした海司の「もう一度会いたい」という申し出に、「もう私の耳になってくれる必要はない」とメールして別れを告げて、東京に戻る。
どのくらいの時の経過があったのかわからないが、場面は東京に。
図書館のガラス越しに海司は美波にプロポーズし、受け入れられる。
秘密の島で、二人でこれから幸せになれるように、という願いをする。
年が改まった次の年の春に二人の結婚式。美波は久美子の形見のネックレスをしている。
「別れ」で終わったとしても、二人の再開と結婚は確信できると思われる。その筋を類推でいるのも海司の生き方に故。
岩村さんの死で海司の決断は、結局は美波と二人の強いきずなを守るものだったと思う。もし、あの時点で詳細を美波に話してしまえば、二人ともその現実を前に持ちこたえられなかったのではないか。三年間の空白のあと再開し、ともに事実を確認しながら離れ離れになるところを岩村さんによって誤解が解けたこと。その5年後、美波の個展に向かう時、美波の絵本を海司が置き忘れたことが岩村さんの死の原因になったこと。この二点をとっても、海司が健太にできる限りのことをして初めて二人が向かい合える、ということにもなるのでは。
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