医学部を目指し、Natureなど科学・医学記事を英語で読む

医学部学士編入対策夏期講座

学士編入試験の過去問題（今年実施の旭川、大分、鹿児島、長崎。昨年度実施の島根、新潟、琉球など）＋Natureなどの記事から
厳選した英文１２問（一回に２つの英文）を正確に読む、
という目標で夏期講座を行います。

期間：8月6日（月）から一ヶ月間
回数：6回（各1時間）[この期間希望の日時]
費用：4万円

2007.pdfをダウンロード

その他、基礎の確認が必要な方には、「ハリーポッターを読む」への参加をお薦めします。通読しつつ、医学系の英文とどういう表現、語彙、文法語法等の点が重なるかもコメントしてゆきます。
１．各巻最初の50ページコース
期間：8月6日（月）から一ヶ月間
回数：5回（各1時間）[この期間希望の日時]
費用：3万円

１．各巻最初の100ページコース
期間：8月6日（月）から一ヶ月間
回数：5回（各2時間）[この期間希望の日時]
費用：5万円

用語の説明、解説

DNA Microarray Methodology -
Flash Animation
http://www.bio.davidson.edu/Courses/genomics/chip/chip.html
Microarrayをつかった分析の仕方がアニメーションで解説されています。説明は英語

「バイテク用語集」
http://www.biotech-house.jp/glossary/
基本的な事柄が簡単に日本語で説明されています（英語からの検索は可能）。

夏期特別講座テキスト---その２

特に「医学部」に焦点を絞ったものではありませんが、テーマを広げて選択した英文です。これも使ってゆきたいと思います。これにあと３学部分の問題を３つ付け加えます。先にアップしたもととこれ、さらに３学部分の問題で、１０日間（２０時間）の内容です。

夏期特別講座テキスト---その２

学士の人もぜひやってみてください。最近は、医学部でなくてもDNAや出生率の問題など、生物化学、医学、健康問題などの英文が多く出題されています。

今年の問題から---その２

鹿児島大の第2問。

The rhesus macaque is the unsung hero of the maternity ward. In 1940, Nobel laureate

①Karl Landsteiner and his student Alexander Weiner discovered in this monkey a blood protein they called the Rh (for Rhesus) factor. Researchers soon found the Rh factor in some but not all humans and realized that a mother could react immunologically against the factor in her fetus. Now a simple test and a vaccine prevent that reaction-and resulting mental retardation or even death in about 20,000 U.S.newborns a year.

  Thanks to Landsteiner, the Rh factor was among the early contributions that this 60-centimeter-tall monkey made to human health. More recently, the macaque has revealed new insights into disorders as diverse as AIDS and depression.

問題1．

下線部①の二人の功績について、本文に即して日本語で150字以内にまとめなさい。

ということで、ほとんど既知だと思いますが、この二人がRh因子を発見した、ことが「功績」ですね。それを本文に即してどうまとめるか、です。

このことだけでは150字にはならないので、あとをどう書くか。ここで、Researchers soon found…以下の内容を彼らの「功績」にしてしまうとアウト。また、この文では、アカゲザルが‘hero’つまり話題の中心であることを常に意識しべきでしょう。

第1段落では、二人のRh因子の発見は、異常を起こす新生児を救う道を開いた、という点で二人の功績に繋がるでしょう。

第２段落。アカゲザルが人間の健康に貢献することになるが、その初期の貢献に位置づけられる、ということで、アカゲザルに注目したことも功績に含まれるともいえるでしょう。ただ、ここからアカゲザルが「主役」として語られることになり、二人の功績をまとめる場合も、その方向性が出る書き方ができればベストです。

悪い書き方としては、

「ノーベル賞受賞者であるKarl Landsteiner and Alexander Weinerは、アカゲザルにRh因子を発見した。さらに試験やワクチンを開発し、年間20000人ものRh因子を持った胎児を救うために貢献した。また、この発見は人間の健康への貢献としては初期のものであった。」

これでは〇点でしょう。ただ、こういう答案を書く人のなかには「結構できた」と感しる人がいませんか。字面はなんとなく書いてあることが並べられていますが、実際はまったくちがっていることがお分かりかと思います。

ただ、上記の「答案」は満点に逆転できるものです。事柄をしっかり整理すれば、満点になります。つまり、二人が「試験やワクチンを開発した」のではなく、こういう事実に大きく貢献したというように、「本文に即して」かけばよいのです。後は、胎児がこの因子を持ったときに母親が「免疫学的に反応する」点（これはみなさんならお手の物！？）を書きこむ。さらに「初期の貢献」は確かに二人を介しているがこれはアカゲザルの貢献であること。

この2点のはっきりかけば、〇点の答案は満点の答案になりますね。

昨年の旭川医大の英語の問題。（以前にこのブログで取り上げたので参照してください）

「自分が理解できたというのは、その事柄を正確に他者につたえられなければ理解できたとはいえない」という内容の指摘がありました。その意味で上記の「答案」例は、「独りよがり」の答案ですね。せっかく、ある程度英語の理解が進んでもこれでは試験の結果は出てきません。

旭川、大分、山口、鹿児島、弘前、長崎で涙をのみ、今後の試験を受ける方々、さらなる踏ん張りを！そして、かならず、不合格になった試験の問題は丁寧にやり直しましょう。

上記の指摘も参考にしていただければ幸いです。

鹿児島大学・医学部（学士編入）、今年の問題から

今日（7/5）1次の発表でしたが・・・鹿児島大。英語の問題の一つ目です。

こちらの方が分からなかった、という受験生が多かったとか。英語をきちっと読む習慣、方法が身に付いていない、ということでしょうか・・・

　あとで「音」（音声での解説）をいれますが、下線部と挿入された(the mind is)を参考にして、読んでみてください。単純な構造が見えてくると思います。

  Whether it is an eerily human bot in a virtual-reality game, an animal looking at you with soulful eyes or a patient in a vegetative state, the question nags and nags and won't go away: is there a thinking, self-aware, conscious mind in there? (The mind is) Not one that merely exhibits intelligence, since silicon chips do calculations that leave the human brain in the dust and even discover mathematical proofs. And (the mind is) not one merely capable of empathy or grief or cooperation, which chimps, elephants and species in between all manage. No, (the mind is) the capacity that distinguishes humans has come down to something Augustine identified 1,600 years ago when he asked what "can be the purport of the injunction, know thyself? I suppose it is that the mind should reflect upon itself."

  It's called ①metacognition---the ability to think about your thoughts, to engage in self-reflection, to introspect. It was long thought to be not just something that we have more of or do better than machines or animals, but that we have and they lack.

[後略]

the mind= a thinking, self-aware, conscious mind

　　　　　= the capacity that distinguishes humans

　　　　　=know thyself

　　　　　=that the mind should reflect upon itself

　　　　　= metacognition

　　　　　= he ability to think about your thoughts, to engage in self-reflection, to introspect.

ちょっと乱暴ですが、上記の関係があります。これを丁寧にまとめれば、「問題１」はできるでしょうし、これがきちっと把握できれば、それ以下の問題はすべて答えられると思います。採点する側からすれば、満点か０点かで採点に臨んでいる、という印象すら持ちます。少なくても、文全体の流れが把握できているか、出来ていないかが採点に大きく関係するでしょう。鹿児島の場合、毎年そうですが、今年のこの問題は特にそういう印象を受けました。

　《単語ノート》

eerily,不気味な　　　　　bot, ロボット　　　　empathy,共感　　　　chimps,チンパンジー　

metacognition, メタ認知　　　　　　　　introspect,内省する、内観する

　問題1．下線部①とは何か、本文に即して日本語で120字以内にまとめなさい。

　　　　 　　　

難関大医学部学部入試対策夏期テキスト

「夏期特別講座」用テキストを半分（３回/全６回）のテキストを作りました。前半は「過去問」からセレクトしました。なお、これでは難しいという場合は、全半に平易な問題を入れて、これを後半に回すことも可能です。基本的には、後半は科学系、科学系の雑誌記事を厳選した英文を選びます。

また、学士入試の人もぜひやってみてください。これがすらすら読めないようでは、秋口の学士試験は無理です。あせらず、来年の試験に備えて、じっくり勉強してゆきましょう。

これらの問題は、単に設問に答えるだけでなく、英文をすべて理解するようにしてください。試験では「解答の仕方、書き方」も確かに重要ですが、それは英文がしっかり読めることが前提です。この点をいい加減にすると難関医大の突破は無理です。英語の苦手な人もこれらの英文に喰らいつくことで先がみえてきます。ぜひがんばってください。

なお、１０問中、一問をトライアルとして利用していただいてもいいです。詳細はお問い合わせください。

難関大医学部学部入試対策厳選問題---１０　07.pdfをダウンロード